奥ゆかしさ×さりげない気遣い

某エステサロンに。

施術が終わると、身支度を整えてくださいと、くしや手鏡、一式を出していただきますが、鮮やかな風呂敷に目を引かれます。

風呂敷から出てくるのはドライヤーなのです。

あえて美しい風呂敷で包んでくれてる日本ならではの、“奥ゆかしさ”を私は感じました。

 

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奥ゆかしさを辞書で調べると、

・深みと品位があって、心がひかれる。深い心遣いが感じられて慕わしい。

・好奇心をそそられる。見たい・聞きたい・知りたい・欲しいという気持ちを表す。

とありました。

古文の「奥行かし」は、ゆかしは、行きたいという意味。

相手の心の奥にもっと入りたい、行きたいという気持ちを表しています。

心やしぐさに、魅力を感じ、心を引きつけられ、もっと知りたいという状態だと思います。

こういった「奥ゆかしさ」に通ずる、全面には表さないけれど、 静かに放つ存在感や、

神秘性みたいなものって、日本には多くあるように感じます。

 

例えば、日本料理は、見た目の美しさもさることながら、何より、繊細な「だし」の旨味で、選ばれた素材のよさを引き立たせています。

「素材の持ち味以上においしくしない」ことを原則とする考えがあるそうで、

柚などの、ほのかな香りづけも全面には表れないけど、食材を引き立ててくれるもの。

 

お客様を引き立てるような、心地よさを主役にする接客とは、

「さりげない心遣い」や「先回りの感性」なのではと思いました。

 

身支度が整い個室から出ると、3秒たって、お見送りに出てきてくれました。

 おそらく、個室で私がクローゼットを開ける音や気配を察し、既に準備をしてくれていたんだろうな。。

そして、施術中の会話のなかで何気なく話したカフェの優待券も添えて。

さりげない心遣いって、相手へ関心がなければ表現できないことだなと改めて感じました。 

 

ホテルニューオータニ・グラントピオニー

 

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